当院は、FreeStyleリブレ&インスリンポンプの導入が可能なクリニックです。
門前薬局でもFreeStyleリブレを取り扱っています。(高度管理医療機器等販売業許可取得済)
① FreeStyleリブレとは?
② インスリンポンプ療法(CSII)とは?
③ SAP療法とは?
④ 持続血糖モニタリング(CGM)とは?
FreeStyleリブレは、患者さん自身が指先穿刺などの面倒な作業なく十分なグルコースプロファイルを確認し糖尿病の自己管理を行う事をサポートするツールです。「FreeStyleリブレ」を使用する事で、糖尿病の血糖コントロールをしっかりサポートでき、低血糖の頻度を減らすことが出来ます。
「FreeStyleリブレ」とは、皮下に入れたセンサーで間質液中のグルコース濃度を連続的に測定します。リーダーを使ってワイアレスでセンサーをスキャンすることで、14日間の連続測定したグルコース濃度の変動パターンを表示出来ます。2017年9月1日の保険適用により、インスリン製剤とGLP-1受容体作動薬を使用中の患者が対象となり、「血糖自己測定器加算」が準用技術料として加算されます。
「FreeStyleリブレ」で測定されたデータを専用ソフトウェアで読み込むと、グルコース値だけでなく、その変動データを実用的なトレンドやパターンにして表示するAmbulatory Glucose Profile(AGP)と呼ばれるレポートを簡単に作成できます。高グルコース、低グルコースおよびグルコース変動を一目で把握できます。
AGPを使うと、リーダーに記録されたインスリン投与データ、炭水化物摂取データも表示し、グルコースプロファイルとの関連性も簡単に把握できます。
インスリン療法には、インスリンを1日1回~複数回注射で皮下に注入する注射療法と皮下に留置した細くやわらかいカニューレを通して持続的に注入するインスリンポンプ療法(Continuous Subcutaneous Insulin Infusion: CSII)とがあります。
インスリンポンプ療法では健康な方のすい臓の働きに近い状態にする、つまり血糖を正常に保つために分泌されている少量のインスリン(基礎インスリン)を、24時間連続的に注入するだけでなく、食事にあわせて必要なインスリン(追加インスリン)を比較的簡単なボタン操作で注入することが可能です。
ペン型注射器を使って、自己注射で注入します。
一日の注射回数は1回~4回が目安です。食事の直前など、1日数回の注射を行うこともあります。
頻回注射療法では超速効型と時効型の2種類を組み合わせ、1日4回を目安に注射します。
簡単な操作で、人目を気にせずインスリン注入ができます。
2日~3日に1回の注入セット交換が必要です。
時間帯ごとに注入量を変更できるため、より生理的な分泌に近いインスリン分泌パターンを維持できます。
食事の種類や食べ方に応じた、追加インスリンの注入方法を選択できます。
基礎インスリンの必要量は1日の中で変動し、一定ではありません。
また、年代によっても基礎インスリンの量や1日の必要量の変動幅は大きく変わります。
平日や休日など、曜日や活動スタイルに合わせた設定が可能です。
インスリン注入を途中で止めたり、注入量を変更したりできるため、好きな時間にお風呂に入ったり運動することができます。
比較的簡単なボタン操作でインスリン注入ができるため、場所や時間を選びません。
SAP(Sensor Augmented Pump)療法とは、パーソナルCGM(持続血糖モニタリング)機能を搭載したインスリンポンプ療法です。
インスリンポンプとともにCGMを装着しCGMの値を常にインスリンポンプ画面に表示することが可能です。
CGMで測定されたセンサグルコース値がリアルタイムでインスリンポンプのモニタ画面に表示されるため、あなた自身で血糖変動を随時確認することができます。
(パーソナルCGM機能搭載インスリンポンプのモニタ画面イメージ)
センサグルコース値が一定の範囲を超えて上昇また低下した場合には、アラート(音やバイブでお知らせする)機能が、あなたの血糖コントロールをサポートします。
(パーソナルCGM機能搭載インスリンポンプのモニタ画面イメージ)
持続血糖モニタリング(CGM:Continuous Glucose Monitoring)とは、お腹などに専用のセンサーを装着し、24時間連続で血糖の日内変動傾向とその傾向をみる検査です。
血糖値そのものではなく、血糖値と近い動きをする間質液中のグルコース濃度を測定します。
普通の自己血糖測定では24時間の連続した血糖変動を確認することは不可能です。
しかしCGMでは、寝ている間の低血糖や高血糖、食後の異常な血糖上昇(Glucose Spike)、また早朝の血糖上昇(暁現象、ソモジー効果)なども確認することができます。
『日本先進糖尿病治療研究会によるCSIIおよびCGMに関するステートメント』によると、以下のような血糖変動を来しうる病態すべてがCGMの適応となり得るとされています。
CGMによりかくれた低血糖や高血糖などの日内の血糖変動が明らかになります。
健康な人では、朝起きて活動する準備のため、体内でいろいろなホルモンが分泌され、朝方に向けて血糖値が上昇しますが、必要以上に上昇することはありません。
しかしインスリンを投与している糖尿病患者さんでインスリンの投与量が適切でないと、朝方に向けての過度に血糖が上昇し高血糖になることがあります。
これを「暁現象」と呼びます。
このような早朝の高血糖を知るためにはCGMが適していると考えられます。