マイコプラズマ肺炎は、小児や免疫弱者が罹患すると重症化することがある危険な肺炎です。マイコプラズマ肺炎の検査方法には、血清抗体検査や遺伝子検査などがありますが、高価な機器、高度な検査手技が必要で、かつ、結果が得られるまでに時間がかかります。また、マイコプラズマ肺炎は、菌量が少ない状態で抗菌薬を投与すれば、症状の重篤化や二次感染を防ぐことができるため、医療現場では、発症初期での迅速で正確な診断が求められています。そのため、近年では外来診療の現場で、患者の咽頭や鼻腔などから採取した検体と試薬の抗原抗体反応によって、試薬上に現れる判定ラインを目視で確認し陽性/陰性を判定する「イムノクロマト法による診断薬」が広く使用されています。しかし、この方法は、簡便かつ短時間で検査ができる一方、菌が一定量に増えないと判定ラインがはっきりと現れず、陽性/陰性の判定が難しいなどの課題があり、感度のさらなる向上が望まれています。
富士フィルムのIMMUNO AG Myco(イムノエージーマイコ)は、写真の現像プロセスで用いる銀塩増幅技術を応用することで、マイコプラズマ肺炎の原因となるマイコプラズマ抗原を高感度で超早期に検出することができるようになりました。