メディカルダイエットとは、医薬品もしくは医療機器を用いて行うダイエットです。 クリニックなどの医療機関で実施されます。
※当院では、糖尿病患者様の健康保険で出来るメディカルダイエットのみで、糖尿病がない方のメディカルダイエットは行っていませんのでご了承ください。
「肥満は万病の元」と言われているように、糖尿病以外に様々な病気を引き起こし ます。内臓脂肪型肥満に加えて、高血糖、高血圧、脂質異常のうちいずれか 2 つ以上をあわせもった状態を、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)といいます。日本人の三大死因は、がん、心臓病、脳卒中 ですが、そのうち心臓病と脳卒中は、動脈硬化が要因となる病気です。 メタボリックシンドロームになると、糖尿病、高血圧症、高脂血症の一歩手前の段階でも、これらが内臓脂肪型肥満をベースに複数重なること によって、動脈硬化を進行させ、ひいては心臓病や脳卒中といった命に かかわる病気を急速に招きます。
現在、糖尿病で肥満状態にあるということは、すい臓のβ細胞が障害されるところまで、まだ病気が進行していない可能性が高いということです。β細胞が障害された結果、インスリンの分泌が不足し始めると、減量しようとしなくても、やせてきます。糖尿病を、軽度のうちに治せるチャンスは、今なのです。食事・運動療法がうまくいかず減量が出来ない方、メディカルダイエットという方法があります。
痩身エステの効果は、余分な水分を排出することで得られます。
痩身エステは、施術の時、ベッドに横になることで手足への重力の影響をなくします。そして、マッサージで水分を体の中心に移動させることで尿として排出させます。
副作用がほぼなく、効果もすぐに出ます。
しかし、年齢が進むにつれて体内の水分は移動しにくくなります。
また、脂肪細胞の数自体は減らすことができないため、リバウンドの可能性が高いです。
長期的に、確実にダイエットをしたい方にはメディカルダイエットがおすすめです。
医薬品や医療機器を用いて実施します。
そのため、体重減少に特化したダイエットを行うことができます。
継続しやすくリバウンドしづらいです。
メディカルダイエットは、薬によって脂肪の吸収や食欲を抑える効果があります。
肥満の原因に直接作用し、リバウンドを起こす可能性を低下させます。
薬を服用して食事量をコントロールする必要がありますが、過度な食事制限や運動をしなくても痩せることができます。
① GLP-1受容体作動薬(注射薬)
具体的な薬の種類としては、セマグルチド(商品名:オゼンピック)、リラグルチド(商品名:ビクトーザ)、エキセナチド(商品名:ビデュリオン・バイエッタ)
※一方、デュラグルチド(商品名:トリルシティ)・リキシセナチド(商品名:リキスミア)には、ほとんど減量効果はないと判断しています。
② GLP-1受容体作動薬(内服薬)
具体的な薬の種類としては、セマグルチド(商品名:リベルサス)
③ SGLT2阻害薬(内服)
具体的な薬の種類としては、イプラグリフロジン(商品名:スーグラ)、ダパグリフロジン(商品名:フォシーガ)、ルセオグリフロジン(商品名:ルセフィ)、トホグリフロジン(商品名:デベルザ)、カナグリフロジン(商品名:カナグル)、エンパグリフロジン(商品名:ジャディアンス)
GLP-1受容体作動薬とSGLT2阻害薬の違い
具体的な薬の種類としては、マジンドール(商品名:サノレックス)
具体的な薬の種類としては、防風通聖散、大柴胡湯、防己黄耆湯、桃核承気湯、当帰芍薬散
食べ物を食べると、小腸からインクレチンといわれるホルモンが分泌されます。
インクレチンは、すい臓に働きかけ、インスリンの出を良くします。また、血糖値を上げる作用のあるグルカゴンが出るのを抑えます。従って、インクレチンにより血糖値は下がります。しかし、インクレチンはすぐに分解され、効果がなくなってしまいます。
GLP-1受容体作動薬は、体の中で分解されないようにし、インクレチン(GLP-1)の作用が長く続くように作られたお薬です。
GLP-1受容体作動薬は、血糖に応じて、インスリンが出るため、単独で使った場合、低血糖を起こしにくいお薬です。
胃の運動を抑えたり、食欲を抑えて、体重を減らす作用があります。
減量に効果のあるGLP-1受容体作動薬の具体的な薬の種類としては、セマグルチド(商品名:オゼンピック、リベルサス)、リラグルチド(商品名:ビクトーザ)、エキセナチド(商品名:ビデュリオン・バイエッタ)です。
※一方、デュラグルチド(商品名:トリルシティ)・リキシセナチド(商品名:リキスミア)には、ほとんど減量効果はないと判断しています。
1日1-2回注射のGLP-1受容体作動薬
一般名 | 商品名 |
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リラグルチド | ビクトーザ皮下注 |
エキセナチド | バイエッタ皮下注 |
リキシセナチド | リキスミア皮下注 |
週1回注射のGLP-1受容体作動薬
一般名 | 商品名 |
---|---|
エキセナチド | ビデュリオン皮下注 |
デュラグルチド | トルリシティ皮下注 |
セマグルチド | オゼンピック皮下注 |
内服のGLP-1受容体作動薬
一般名 | 商品名 |
---|---|
セマグルチド | リベルサス |
注射のGLP-1受容体作動薬の副作用は以下のようなものがあります。
多くの場合、数日から数週間で自然となくなります。
症状が激しいときは使用をやめて、速やかに主治医の診断を受けてください。
内服のGLP-1受容体作動薬の副作用は以下のようなものがあります。
SGLT2阻害薬は、余分な糖を尿から出すことで血糖値を下げる薬です。
通常、血液の糖分は、糸球体と呼ばれる身体の必要なものと、不要なものを振り分けるフィルターを通過して、尿として一度排出されます。
その後、腎臓の尿細管という場所で再び吸収されます。
SGLT2阻害薬は、この尿細管での糖の吸収を抑えて、そのまま尿に糖分を排泄するようにします。
SGLT2阻害薬は1日あたり約300-400kcal程度のカロリーを尿から排泄します。
これはおにぎり2個分くらいのカロリーに相当しますので、数か月経過すると2-3kg程度の体重が減少します。
一般名 | 商品名 |
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イプラグリフロジン | スーグラ |
ダパグリフロジン | フォシーガ |
ルセオフロジン | ルセフィ |
トポグリフロジン | デベルザ |
カナグリフロジン | カナグル |
エンパグリフロジン | ジャディアンス |
SGLT2阻害薬の副作用は以下のようなものがあります。
対策として、SGLT2阻害薬を飲む時は、水をしっかり飲んでください。
また、食事や水分が飲めないような病気になった時(=シックデイの時)は、低血糖や脱水になるリスクが増えるので休薬して医師に相談してください。
食欲抑制剤を使用する場合、3ヶ月までの服用に制限されています。 しかし、効果が出てくるのも早く、服用から1ヶ月ほどで効果がみられることが多いです。
食欲抑制剤によって少ない食事量で満腹感を得られます。
その結果、空腹感をあまり感じなくなり、食べすぎを防ぐことが可能になります。
マジンドール(サノレックス®)は厚生労働省が承認した食欲抑制剤です。BMIが35以上の肥満の場合のみ、保険適応となります。
マジンドール(サノレックス®)は、摂食中枢に直接作用して食欲を抑制します。食欲を強烈にブロックして、摂取カロリーを抑え、その結果、減量効果がでます。厚生労働省認可のダイエット薬で、医師の処方が必要です。有酸素運動を組み合わせると、より効率良く脂肪燃焼・減量ができます。我慢して食事量を減らすダイエット方法ではありませんから、食欲を抑えられない方に効果的です。厚生労働省によって、内服は最長3ヶ月までとされています。たいてい2~2.5ヶ月で耐性ができ、食欲が戻ります。
体重減少効果が高いので、早く体重を落としたい方や高度肥満の方におすすめです。少ない食事量で満腹感を得ることができ、空腹感を感じることが少なくなりますので、食べ物への執着が少なくなります。
通常は1日1錠。昼食前に内服(通常は昼食の1時間くらい前)。1日最高服用量は3錠までで、2~3回に分けて食前に服用します。サノレックスは続けて飲むと効果が落ちます。一定期間内服して、いったん休薬するか、食欲が多い日だけ飲む方法が効果的です。
口渇感、便秘、悪心・嘔吐、胃部不快感、不眠、抑うつ
妊娠中、授乳中の方、抑うつや統合失調症の既往のある方、緑内障の方、重症の心疾患・膵障害・腎障害・肝障害のある方、重症高血圧の方、薬物・アルコール乱用歴のある方、MAO阻害剤投与中の方
サノレックス内服時にお酒を飲むことは出来ません。悪酔いしたり、ひどい二日酔いを招きます。
高血圧クリーゼを起こすことがあるので、MAO阻害剤との併用は禁忌。
アルコールとの併用(飲酒時)は、めまい、眠気等のアルコールの副作用が増強されるおそれがあります。
アマンタジンとの併用は幻覚、睡眠障害等の副作用が増強されるおそれがあります。
具体的な薬の種類としては、防風通聖散、大柴胡湯、防己黄耆湯、桃核承気湯、当帰芍薬散などがあります。
防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)は、16種類の生薬で構成された漢方薬です。
防風通聖散に合うのは以下のような体質の方です。
このような体質の方は、代謝が弱く、食事が脂肪として貯蓄されやすい傾向があります。
防風通聖散は脂肪細胞を活性化し、お腹の脂肪を燃焼・分解します。
また便通を促し、体にたまった老廃物を排出します。
さらに脂質も便と一緒に排出するため、ダイエット効果が期待できます。
副作用:
大柴胡湯(だいさいことう)は、8種類の生薬で構成された漢方薬です。
大柴胡湯に合うのは以下のような体質の方です。
具体的には、50歳前後の更年期を迎えた女性に、大柴胡湯の体質に合う方が多いようです。
ホルモンの影響で脂肪が燃焼しにくくなっているためです。
また男性で強いストレスを抱えている方にも、大柴胡湯の体質に合う方が多いようです。
ストレスで食べ過ぎたり、お酒を飲み過ぎたりしてお腹が出てきたという方におすすめです。
大柴胡湯は、体にこもった熱を取り、脂肪代謝を助ける効果が期待できます。
ストレスによる興奮状態・イライラも鎮めるため、過食を防ぐ効果も期待できるでしょう。
副作用:
防己黄耆湯(ぼういおうぎとう)は、6種類の生薬で構成された漢方薬です。
防已黄耆湯に合うのは以下のような体質の方です。
具体的には、40歳を過ぎて、エストロゲンという女性ホルモンが減少し、水太りで肥満傾向になった女性に合う方が多いようです。
防已黄耆湯には体内の水分代謝を効率的にする働きがあります。 そのため利尿作用により余分な老廃物を排出する効果があります。
また、防已黄耆湯には女性ホルモンを活性化させ、むくみを改善するとともに、肥満症を抑制することが期待できます。
副作用:
桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は、5種類の生薬で構成された漢方薬です。
桃核承気湯に合うのは以下のような体質の方です。
桃核承気湯は、血流をよくして便通をつけます。
熱や炎症を鎮める働きもあるため、イライラや精神的な不安などの改善に効果が期待できます。
イライラがなくなることで副交感神経が優位になり、便通をよくするためダイエットに効果が期待できます。
副作用:
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は6種類の生薬で構成された漢方です。
当帰芍薬散に合うのは以下のような体質の方です。
血行をよくしてお腹を温めると同時に、筋肉の緊張を緩めます。
また体内の余分な水分を取り除くため、むくみを改善します。
そのため、ダイエット効果が期待できます。
副作用: