循環腫瘍幹細胞検査(CSC)、および、SOTアポトーシス・アンチセンス治療について
がんで一番怖いのが、転移と再発です。がんを手術で取り除いた後に、CT検査等で見ると確かにがんの固まりは無くなり腫瘍マーカーは低下します。
しかし、がんには「循環腫瘍細胞(CTC)」「循環腫瘍幹細胞(CSC)」というものがあり、これらが元のがんから離れ血中を巡り、他の部位や臓器に転移し、細胞増殖し、治ったと思っていたがんを再発させるということが分かってきました。
また、従来、がん組織におけるがん細胞はどれも同じ性質をもつ細胞であると考えられてきました。
しかし、近年、がん組織におけるがん細胞はどれも同じ性質をもつ細胞ではなく、がん細胞の中には、他のがん細胞よりも浸潤、転移、増殖の能力が高く、放射線治療や化学療法(抗がん剤治療)に抵抗性を示すがんの親玉の細胞(循環腫瘍幹細胞(CSC))が含まれていることが明らかになってきました。
多くのがん細胞が抗がん剤や放射線治療によって死滅しても、その後に治療抵抗性をもつ親玉の細胞(循環腫瘍幹細胞(CSC))が残存するなら、それは再発の大きな原因になります。
つまり、これらの循環腫瘍幹細胞(CSC)と向き合わないと、切除しても、転移や再発の可能性が高くなります。 当院のがん治療は、従来のがんの原発臓器別に薬が決まる画一的な治療ではなく、患者様の血液を海外のがんセンター(Research Genetic Cancer Center: RGCC社)に送り、血液中の循環腫瘍幹細胞(CSC)を直接調べて、個々の患者様の循環腫瘍幹細胞(CSC)に効果の高い最適な治療法を行う個別化医療(オーダーメイド医療)、精密医療(プレシジョン・メディシン)になります。
※ 保険適応はありませんので、全て自由診療になります。
循環腫瘍幹細胞(CSC)検査についての詳細な説明は下記の動画をクリック
https://www.youtube.com/watch?v=_gfeXOUj0rc
https://www.youtube.com/watch?v=nJZN7os8GR8
当院は、RGCC社、株式会社デトックスと連携して安全に検査・治療を行っています。
① 血液を20ml採取し、CTC、CSCを培養
② 抗がん剤(約50種)、分子標的剤(44種)、
天然成分(約50種)を培養室で6日間投与
③ 投与終了後、最も殺傷力のある成分をレポートで報告
結果では、以下のことをお知らせいたします。
■ がんCTC、CSCに最も殺傷効果があった抗がん剤の報告
■ 最も効果があった分子標的剤の報告
■ 放射線、温熱治療の可否の報告
■ 身体に優しい天然成分の効果判定
④ SOTアポトーシス・アンチセンス治療の開始
結果に基づいて、下記のCTC, CSCに直接効果の高いオーダーメイド薬剤の治療を行います。
培養CTC, CSCの発現遺伝子に対して、RNA サイレンシング(静止化)を行うSOT(Supportive Oligonucleotide Technique)と呼ばれる治療法(アポトーシス・アンチセンス治療)を実施することが可能です。
MRIやCTでは10mm程度まで、PETでは5mm程度までと画像診断のがん検出能力には限界がありますが、当院の早期がん予知検査(循環腫瘍幹細胞検査(CSC, CTC))は、血液中に浮遊する5mm以下のがん細胞の検出を可能にし、がんの早期発見や再発の早期発見を実現し、がんのキャラクターの正確な診断が出来るため、効果的な治療法の選択を可能にします。
悪性腫瘍が直径1~2㎜位の大きさになると、血流中に様々な細胞を放出します。これを、循環腫瘍細胞(CTC:Circulating Tumor Cell)といいます。CTCには、腫瘍の転移と再発に主に関与するがんの親玉と言われる循環腫瘍幹細胞(CSC:Circulating Stem Cell)が含まれています。
従来の抗がん剤効果判定は、画像に移った腫瘍の縮小・消滅を有効と判定していましたが、腫瘍細胞を叩いても、CSCが転移と再発に大きく関与しているので、これを叩かない限り転移と再発のリスクは減りません。従来の医学では腫瘍細胞に対する検査であり、血液中を循環する腫瘍幹細胞に対する検査されていませんでした。
CSC検査は、たった血液20mlの採血のみでできる苦痛が少ない検査です。
通常の腫瘍組織採取よりも侵襲が非常に少ない検査です。
例外として、脳・脊髄腫瘍はBBB(血液脳関門)の内側にある限り、血液中にCSCを発見することが難しいため、腫瘍幹細胞採取・培養には、組織生検標本を要します。
① リアルタイムのがん検査です
手術で取り出したがん細胞ではなく、現在、血液中に流れているがん細胞を使うので「リアルタイムのがん細胞」検査ができます。
② 悪性度が分かる
血液中の循環腫瘍細胞の数を知ることで「悪性度や予後」を予測することができます。
③ 手術後の目に見えないがん細胞が残っているかどうかが分かります。
手術後に目に見えないがん細胞が残っているかどうか知りたいとき、循環腫瘍細胞を調べることで、がん細胞の残存の有無を知ることができます。
患者様例
④ 通常とは違う方法で治療の効果判定ができます。
臨床上では、がんの効果判定に腫瘍マーカーや画像検査を使います。一方で、腫瘍マーカーで追えないがんが存在します。また、腫瘍マーカーで追えるがんであっても、腫瘍マーカーが改善したときに、本当にがんが体からいなくなったかどうかははっきりしません。
また、各種の画像検査でがんの再発ははっきりしないのに、腫瘍マーカーがどんどん上がってくるケースが時々見られます。
そのような時に、循環腫瘍細胞検査は非常に役に立ちます。
また、治療前後の循環腫瘍細胞数を比較することで、転移と関係する循環腫瘍細胞が体から少なくなっていることが確認でき、がんの「治療の効果判定」に大きく役立ちます。
⑤ 循環腫瘍細胞の特徴を遺伝子解析で見ることが出来ます。
循環腫瘍細胞の遺伝子を解析することで、がんの増殖能力、血管新生能、炎症の強さ、抗がん剤薬剤耐性の程度など「がん細胞の特徴」を知ることができます。この特徴を知ることで、治療方針に大きく役立ちます。
⑥ 抗がん剤を使用前に、どの抗がん剤がよく効くのかが分かります。
海外のがん研究センター(RGCC社)の細胞培養室において、生きた患者様個々の循環腫瘍細胞に、各種の抗がん剤を作用させることにより、本人に投与する前に、「抗がん剤の感受性」を確認することができます。保険適応に関係なく、今のあなたのがん細胞に効果の高い抗がん剤を探すことができます。
患者様例
⑦ 治療前に、どの分子標的薬、免疫チェックポント阻害剤がよく効くのかが分かります。
患者様個々の循環腫瘍細胞の遺伝子検査により、現在の保険適応に関係なく、オブジーボ、イレッサ・タルセバ・アバスチンなどの「分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬の適応」が分かります。
患者様例
⑧ 治療前に、放射線療法・温熱療法が効くのかどうかが分かります。
患者様個々の循環腫瘍細胞の遺伝子検査により、放射線療法・温熱療法がよく効くのかどうかが分かります。
患者様例
⑨ どんな天然成分(抗がんサプリメント)が効果的なのかを知ることが出来ます。
患者様個々の循環腫瘍細胞に効果が期待できる天然成分(抗がんサプリメント)を作用させることにより、あなたのがん細胞に効果がある「天然成分の感受性」を知ることができます。この検査で、アポトーシスを起こす天然成分、血管新生や増殖因子を抑える天然成分を選ぶことができ、その天然成分の効果の高さも判定出来ます。
患者様例
⑩ 超早期のがんを見つけることができます。
これまでの標準的な画像検査(CTやMRIなど)ではがんの大きさがおおむね1cm以上にならないと見つけることができませんでした。しかし循環腫瘍細胞は、がんの大きさが1.5mmを超えると検出されるので、血液検査だけで「超早期にがんを見つける」ことができます。
(※)本来この検査は早期発見のための適用はないが、米国では医師と受検側の了解の元で使用されている。早期発見の精度としては独立した第三者機関の調査ではないが、検査元RGCC社の独自検査では、CSC発見の感度と特異度は85%程度あり、画像検査よりも早い時期に腫瘍を検出できる可能性があります。
① ONCOTRACE(オンコトレース)検査
血中循環腫瘍幹細胞(CSC)を分離・同定し、その濃度についての報告をします。さらに、CSCのマーカーを含むので、単なる数値だけではなく、幹細胞化しているがんの危険度も検査できます。
※検査結果は、クリニックからの発送後、約2~3週間後に報告されます。
SOTアンチセンス治療を行う場合は、ONCONOMICS PLUS(オンコノミックスプラス)検査に格上げします。
② ONCONOMICS PLUS(オンコノミックスプラス)
血中循環腫瘍幹細胞(CSC)を分離・同定し、
※ ONCONOMICS PLUS(オンコノミックスプラス)検査により、下記のSOTアポトーシス・アンチセンス治療のオーダーが可能になります。)
③ ONCOCOUNT(オンコカウント)
治療後のCTCの数・治療効果のフォロー。循環腫瘍細胞の存在の有無と、その濃度についてのみ情報を提供。再発を早期に検出し、治療が効果を出しているか検査しフォローアップのために用いるもの。
※検査結果は、クリニックからの発送後、約2~3週間後に報告されます。
④ ONCOTRACE(オンコトレース)検査
血中循環腫瘍幹細胞(CSC)を分離・同定し、その濃度についての報告をします。さらに、CSCのマーカーを含むので、単なる数値だけではなく、幹細胞化しているがんの危険度も検査できます。
保険ではできません。全て自由診療になります。
まず『循環血中がん細胞検査』をしますので、その検査費用とそこから作り出す『アンチセンス治療』の2つの費用が必要です。一般には、ONCONOMICS PLUSとSOTアポトーシス・アンチセンス治療の値段を合わせた価格になります。
① ONCONOMICS PLUS(オンコノミックスプラス)検査(総合検査) | |
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循環がん細胞数、腫瘍幹細胞の有無、遺伝子発現、抗がん剤・天然成分感受性、分子標的薬適応が分かります | 485,000円 |
② ONCOCOUNT(オンコカウント)検査 | |
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循環がん細胞数のみが分かります | 210,000円 |
③ ONCOTRACE(オンコトレース)検査 | |
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循環がん細胞数と原発巣マーカー、幹細胞性の発現の有無を見るため、幹細胞化しているがんの危険度、転移と再発のリスクの可能性が分かります | 255,000円 |
① SOTアポトーシス・アンチセンス治療 |
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485,000円 |
がん幹細胞で過剰発現しているがん増殖遺伝子で、かつ変異がある部分に対してアンチセンスを作成します(オーダーメイド医療)。正常細胞の遺伝子に対しては変異がないため作用しません。
癌細胞に過剰発現した遺伝子が沈静化され、癌細胞に選択的にアポトーシスかが起きます。完全なオーダーメイド医療です。術後断端陽性の場合や、取り残しのある場合、再発転移の多いがんで有効です。4期のがんの場合有効性は下がります。
申し込みから作成まで3週間前後
注射所要:時間1時間
治療間隔:一般的には6ヶ月に1回点滴注射しますが、年3回まで行なうことができます。がん以外でも遺伝子の中に組み込まれたウイルス遺伝子に対して作成することも可能です。
副作用について:現在ヨーロッパを中心に治療されていますが、重大な副作用はありません。頭痛や発疹などの軽度の副作用を防ぐために、点滴前に短時間作用型のステロイドと胃薬を投与します。
● 臨床循環腫瘍細胞検査CTC研究会
https://ctcjapan.jp/c-info/
● Research Genetic Cancer Center
https://www.rgcc-group.com/
● 株式会社デトックス
http://detox.jp/
http://www.kansaibokensa.jp/edt/index.html