クリニックでは、「クラミジア」の検査および治療を保険診療、もしくは自由診療でおこなっています。
診察は男性のクラミジア性尿道炎のみとなります。女性の陰部クラミジアは診療しておりません。
保険適応で診療を受ける場合には、検査代や診察代だけでなく薬の処方も保険適用で割安に受けることが可能になります。
咽頭クラミジアについては、男性と女性共に保険診療もしくは自由診療で対応しています。
●原因
尿道にクラミジアが入り込み、感染するために起こります。
●症状
感染後1週間から3週間前後で、排尿時の違和感・痛みを感じるようになります。また、尿道の入り口から、透明もしくは粘着性のある膿や分泌物が出るなどの症状があります。
淋菌性尿道炎に比べると、発症するまで経過が長く、症状が弱い傾向にあります。
人によっては症状があまりない場合や、無症状のケースもあります。
●検査
尿検査をおこないます。
検査は尿中PCR検査とよばれる、クラミジアに特有の遺伝子を増幅させる精密検査になります。当院では、外部の検査会社に委託をしております。
●治療法
抗生物質の飲み薬を使用します。
クラミジア性尿道炎が疑われる症状がある場合には、検査結果が出る前でもすぐに治療を開始します。
●注意点
クラミジアに感染して抗生物質で治療開始をして、症状がなくなった場合、再検査せず治療を中断してしまうと、再発してしまうことがあります。
症状がなくなっても、再度クラミジア検査をして、陰性になったことを確認する必要があります。
●原因
のどの粘膜がクラミジアに感染することによって起こります。
●症状
のどの痛み・違和感などの症状があります。
人によっては、症状がまったく出ないこともあります。
●治療法
抗生物質の飲み薬を使用します。咽頭クラミジアが疑われる症状がある場合には、すぐに治療を開始します。クラミジア性尿道炎に比べると、治りきるまで時間がかかる傾向にあります。
クラミジア性尿道炎は、非淋菌性尿道炎の一種です。陰部クラミジアは男性も女性も自覚症状が無い場合が多く、患っていることを知らない患者様が、多数の性的接触を持つと、つぎつぎに感染していきます。
妊婦がクラミジアに感染すると、流産や早産のおそれがあり、母子感染により赤ちゃんが新生児肺炎をひきおこしてしまうおそれがあります。
クラミジアは感染しやすく、男性側が知らずに女性と性的接触を持つと、将来の赤ちゃんにも悪影響が出てしまうため、定期的に検査したほうが良い病気です。
性器だけでなく、咽頭や眼に感染することもあります。特に女性の場合は、治療せずに放置してしまうと子宮外妊娠や不妊症につながる危険性があります。
クラミジア・トラコマティスという細菌が粘膜に感染することによって引き起こされます。そのほとんどは性的接触により精液、膣分泌液、血液、唾液といった体液を介して感染します。通常の膣性交による性器感染に加えて、オーラルセックスによる咽頭感染、アナルセックスによる直腸感染といった経路も挙げられます。
また、手に分泌物が付着したまま目をこするなどして、目の結膜が感染する場合もあります。目に感染すると、目と鼻をつなぐ管を通じて咽頭感染が引き起こされる場合があります。クラミジアは非常に弱い菌であるため、タオルなどの生活用品の共有や入浴で感染する可能性は非常に低いと考えられます。
クラミジアは感染しても無症状の場合が多いため、気がつかずにパートナーにうつす、うつされる状態を繰り返す「ピンポン感染」が多く認められます。また、コンドームが適切に使用されていない場合や不特定多数の方との性的接触がある場合には、感染のリスクが高くなるといえます。妊婦の方が感染している場合、出産時に産道で赤ちゃんが感染してしまう危険性があります。
感染しても無症状、もしくは目立った症状が現れないために気がつきにくい傾向にあります。
男性の場合、症状で多いのは、排尿時の違和感です。痛み、尿道のかゆみ、灼熱感などの不快症状が出ます。また、症状が重くなると、尿道から透明(もしくは白色)の分泌液が出ることもあります。
女性の場合、子宮頚管炎を引き起こし、下腹部に痛みを感じる、排尿時や性行時に痛みを感じる、おりものが増加する、不正出血が起こる、といった症状が現れます。
クラミジアは性器だけでなく、咽頭(のど)や結膜に感染することもあります。咽頭に感染した場合も、特に目立った症状が認められないことがほとんどです。
クラミジア結膜炎の場合は、結膜の充血、目やにの出現、眼瞼結膜にブツブツが生じるといった症状が認められます。
男性の場合は、2時間以上排尿しなかった後の初尿(出始めの尿)を用いて、尿中のPCR法で、クラミジアの感染の有無を調べます。
女性の場合は、子宮頚管の分泌物、もしくは腟の内側の粘膜部分を軽くこすって採取した腟分泌物を用いて検査を行います。
喉頭クラミジアのおそれがある場合の検査は、綿棒でのどの粘膜を採取し、SDA法で検査します。
抗生物質の飲み薬が治療の中心となります。抗生物質の内服薬を一週間処方します。一週間後に検査結果を説明します。必要であれば、もう一週間服用する場合もあります。重度の場合や、治りが遅い場合は点滴を使用することもありますが、一般的にはクラミジアは適切な抗生物質を飲むことにより完治します。中には、クラミジアは抗生物質が効きにくい場合もあり、治療が長引くこともあります。
当院では、耐性の少ないアジスロマイシン(ジスロマックSR)や、ドキシサイクリン(ビブラマイシン)、シタフロキサシン(グレースビット)、などを使用します。
またパートナーにも感染している可能性が高いため、自身が治療すると同時にパートナーの治療も必要となります。投薬中は体内にクラミジアが残っているため、性行為は避けたほうがよいでしょう。服薬後2~3週間は抗菌薬の影響が残るといわれていることから、1か月程度経ってから再度病院で検査を受け、クラミジアが陰性であることを確認する必要があります。