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低身長治療

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成長ホルモンは子どもの成長期だけでなく大人になっても大切なホルモン。愛知県稲沢市のおおこうち内科クリニック

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低身長症とは?

「低身長症」という言葉を聞いたことがあるでしょうか? サッカー界ではアルゼンチンで天才少年と騒がれていた9歳のメッシが「成長ホルモン分泌不全性低身長症」と診断され、その後バルセロナの援助を得て治療を受けたことでも知られています。

成長ホルモン分泌不全性低身長症は、本来は体内で生成、分泌される成長ホルモンの分泌量が少なく、成長率が低く低身長になる病気です。治療方法としては、不足した成長ホルモンを注射で補います。「低身長症」は成長ホルモン分泌不全性低身長症のようなホルモン異常だけでなく、そのほかの重大な病気や心的ストレスなどが原因の場合もあり、誰にでも起きる可能性があるものです。

低身長(成長障害)の定義は、同性同年齢の子どもの平均身長と比べて、身長が著しく低い、あるいは成長の速度が著しく遅い場合をいいます。少し身長が低いというだけでは低身長とはいいません。成長が障害されているかどうかは、子どもの「身長」と「1年間の身長の増加(成長速度)」を目安に判断することができます。

●低身長の診断基準

次の2つの項目の両方、あるいはどちらかに当てはまる場合には、低身長(成長障害)と考えられますので、早めに当科に相談して下さい。

  • 身長が同性同年齢の子どもと比べて「-2SD以下」の場合
  • 1年間の身長増加が、同性同年齢の子どもの平均値の80%以下(小学校低学年では約4cm以下)で、これが2年以上続く場合

SD(標準偏差)とは統計学的に使われる言葉で、この場合は、子どもの身長のバラツキの程度を表しています。通常、身長が「+2SD」と「-2SD」の間に、全体の約95%の子どもの身長が入ることから、「-2SD」以下の身長の場合を低身長としています。

●低身長(標準値-2.0SD)の基準

年齢 男子(cm) 女子(cm)
5歳0ヵ月 98.1 97.7
5歳6ヵ月 100.9 100.6
6歳0ヵ月 103.8 103.4
6歳6ヵ月 106.8 106.1
7歳0ヵ月 109.5 108.8
7歳6ヵ月 112.2 111.4
8歳0ヵ月 114.7 113.9
8歳6ヵ月 117.2 116.4
9歳0ヵ月 119.7 118.8
9歳6ヵ月 122.1 121.2
10歳0ヵ月 124.5 123.9
10歳6ヵ月 126.8 126.7
11歳0ヵ月 128.9 130.2
11歳6ヵ月 131.0 133.8
12歳0ヵ月 133.9 137.0
12歳6ヵ月 136.8 140.2
13歳0ヵ月 140.7 142.3
13歳6ヵ月 144.6 144.3
14歳0ヵ月 148.6 145.3
14歳6ヵ月 152.5 146.2
15歳0ヵ月 154.7 146.5
15歳6ヵ月 156.8 146.9
16歳0ヵ月 157.7 147.1
16歳6ヵ月 158.5 147.2
17歳0ヵ月 158.8 147.4
17歳6ヵ月 159.1 147.6

低身長の原因となる疾患

低身長の原因となる疾患はいろいろありますが、下表のように分類されます。この中で、内分泌の異常の一つである成長ホルモン分泌不全性低身長症、染色体異常によるターナー症候群などで囲まれている疾患が、現在、成長ホルモン療法が認可されています。

●低身長の確定診断

検査としては、血液検査・尿検査・左手のレントゲンによる骨年齢を行います。また、女の子の場合には、血液で染色体検査をすることもあります。診察とこれらの1回の検査で、甲状腺機能低下症、くる病、軟骨無形成症、ターナー症候群などの診断がつきます。成長ホルモンは、その血中濃度は日内変動があるために、1回の採血では成長ホルモン分泌不全性低身長症の診断がつきません。そのかわり、日内変動がなくて、成長ホルモンが主に肝臓に作用してつくるインスリン様成長因子-I(IFG-I)を測定して、成長ホルモンの分泌状態を間接的に調べます。

年間の成長率がおちている、骨年齢が遅れている、成長ホルモン依存性のIGF-Iが低い、などの場合は成長ホルモンの分泌が少ない可能性がありますので、成長ホルモンがでるような薬を投与して、30分ごとに2時間(薬の種類によっては2時間半)採血してその中の成長ホルモンの濃度を測定する成長ホルモン分泌刺激試験(負荷試験ともいう)を行います。成長ホルモン分泌刺激試験は、正常の子どもでも低い成長ホルモンの濃度を示すことがたまにあるので、最低2つの種類の薬で検査を行い、2つ以上の検査で成長ホルモンの最高血中濃度が6ng/ml以下だった場合に、成長ホルモン分泌不全性低身長症という診断がつき、成長ホルモン治療の適応となります。

●低身長治療のための受診時期

多くの子ども達が、成長障害のために受診されますが、かなりの数の子ども達は、成長障害とは考えられない、体質的に小柄な、健康な子ども達です。
逆に、治療が可能なのに、受診が遅れたために、十分な効果があげらない場合も、しばしば経験します。
2次性徴が発現すると、骨端線が閉鎖し、骨の成長が止まってしまい、十分な治療効果が望めなくなるので、お子さんの身長が低いのではないかと心配されるようでしたら、遅くとも10歳になる前までには、専門科で受診してください。

●身長を伸ばすための食事療法とは?

身長を伸ばすために、「小さい時から牛乳を毎日たくさん飲んでいた」のに伸びなかったという話をよく聞きます。また、大量の牛乳を飲み「肥満症」になった子供もいます。一般に「牛乳には骨を作るカルシウムが多く含まれている」と思われています。その為に成長期にはたくさん飲まないといけないと思っている方が多くいます。しかし、幼稚園や小学校低学年の子供に、1日800ml(三食+おやつ)以上も牛乳を飲ませると、牛乳だけで満腹になり、他の食事を摂れなくなります(甘い食品や脂っこい食品でカロリーを摂取することになります)。バランスの悪い食事は、肥満などの原因になります。「牛乳神話」は本当なのでしょうか?

下記に、牛乳に含まれている成分表と小児期から思春期に必要なカロリーと推奨される栄養素の一日量を示します。

製 品
(200ml当)
カロリー
(cal)
タンパク質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
塩分
(g)
カルシウム
(mg)
鉄分
(g)
明治おいしい牛乳 137 6.8 7.8 9.9 0.22 227 -
森永のおいしい牛乳 133 6.6 7.6 9.5 0.21 227 -
雪印メグミルク 133 6.5 7.6 9.6 0.21 227 -
毎日骨太1日分の
カルシウム
91 6.9 2.1 11 0.25 680 -
明治ミルクラブ 90 5.8 2.4 11.2 0.3 350 3.8
グリコ カルシウムと
鉄分の多いミルク
98 3 3.4 13.8 0.39 504 5.5
男児 必要カロリー
(cal)
タンパク質
(g)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
鉄分
(mg)
鉄分
(mg)
亜鉛
(mg)
1~2歳 950 20 450 70 4.5   3
3~5歳 1300 25 600 100 5.5   4
6~7歳 1550 35 600 130 6.5   5
8~9歳 1850 40 650 170 8   6
10~11歳 2250 50 700 210 10   7
12~14歳 2600 60 1000 290 11.5   9
15~17歳 2850 65 800 360 9.5   10
18~29歳 2650 60 800 340 7   10
女児 必要カロリー
(cal)
タンパク質
(g)
カルシウム
(mg)
マグネシウム
(mg)
鉄分
(mg)
月経なし
鉄分
(mg)
月経あり
亜鉛
(mg)
1~2歳 900 20 400 70 4.5   3
3~5歳 1250 25 550 100 5   4
6~7歳 1450 30 550 130 6.5   5
8~9歳 1700 40 750 160 8.5   5
10~11歳 2100 50 750 220 10 14 7
12~14歳 2400 55 800 290 10 14 8
15~17歳 2300 55 650 310 7 10.5 8
18~29歳 1950 50 650 270 6 10.5 8

幼稚園や小学校低学年で一日に牛乳を800mlも飲ますと、カルシウムは十分に摂取できますが、その為に満腹になり、タンパク質・鉄分などが摂取できなくなります。身長を伸ばす為には、成長ホルモンを分泌させ、骨を作って伸ばさないとなりません。骨を作るのにはカルシウム、タンパク質が、成長ホルモンを分泌させる為には亜鉛が、骨を伸ばす為にはマグネシウムが、体中に酵素を運ぶ為には鉄分が必要です。カルシウムだけ摂取しても身長が伸びない理由です。

食事量を多くせずに必要な栄養素を摂ることが重要になります。現代の家庭環境(社会生活)を考えると、色々な種類の食材を買って、自宅で作るのは不可能でしょう。手軽な機能性補助食として「栄養素を強化したふりかけ」や「機能性牛乳」を使用すると容易に必要な栄養素を摂取することができます。また、必要な栄養素を摂取できても、カロリー過多になっては困るので、調理法として「揚げる」「炒める」は止めて「焼く」「煮る」「蒸す」を多くしましょう。

ネットなどで「アルギニン」で身長が伸びたという記事を見ますが、「アルギニン」はタンパク質を構成するアミノ酸で、現代社会の子供たちがタンパク質不足になっているのに注目して販売し効果を得ているように感じるだけで、普通に食事を摂取している子供たちには不必要です(効果はありません)。また、ネットでよく見かけるサプリメントの「カラダアルファ(α)」10粒当たりの成分はホームページ掲載内容から計算すると「タンパク質約0.66g、鉄分約0.66mg、カルシウム約3.7mg、マグネシウム約1.66mg」で、掲載内容のような効果は全く期待できません。小児病院等では、不足しているカルシウム・鉄分を補う為に「機能性ふりかけ」をよく使用します。安価で少量で必要量が摂取できるので理想的です。同じように家庭でのタンパク質不足に対しても補助食品(「ウイダー」ジュニア プロテインや「サバス」ジュニアプロテイン[ココア味])を用いた方が、献立に悩み神経質にならず、優しい家庭環境を作ると思います。身長を伸ばす為には、「栄養」「運動」「睡眠」「環境(心理面)」が必要です。

ネット上には、身長を伸ばしたい気持ちを利用して、たくさんのサプリメントが販売されています。ホームページ上に、正確な成分表示「何錠あたり、または何gあたり、カルシウム○○mg、タンパク質○○g、鉄分○○mgなど」をしていないと信用してはいけません。特に、「○○の○倍」などの表記は誤解させることを目的とした悪意のある掲載内容です。 成長ホルモンを分泌させる薬としてアミノ酸(アルギニンなど)やたんぱく質などを主成分とする内服薬が宣伝されることがありますが、それによる成長の促進は、科学的に証明されていません。国立健康・栄養研究所のホームページの「健康食品の安全性・有効性情報」でも、アルギニン製剤に関して、「発育・成長に関しての文献は見あたらない」「小児にサプリメントとして使用することは推奨できない」と書かれています。また、成長ホルモンを強力に分泌させる効果のある点鼻薬を用いて行われた臨床試験でも、成長率の改善は全く認められませんでした。このことは、成長ホルモンを分泌させるという薬には身長を伸ばす効果がないことを、明らかに示しています。 (成長科学協会HPより引用)

製 品
(1袋当)
カロリー
(cal)
タンパク質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
塩分
(g)
カルシウム
(mg)
鉄分
(g)
亜鉛
(mg)
ふりかけ鉄之助
+亜鉛 かつお
14 0.9 0.6 1.1 0.2 13 3 1.2
ふりかけ鉄之助
+亜鉛 さけ
14 0.4 0.5 1.6 0.3 10 3 1.2
ふりかけ鉄之助
+亜鉛 のりごま
16 0.6 1.1 1 0.2 21 3 1.2
丸美屋 のりたま 11 0.58 0.55 0.99 0.23 17    
丸美屋 すきやき 11 0.47 0.53 1.2 0.23 6.9    
永谷園
アンパンマンふりかけ
さけ
9 0.3 0.15 1.6 0.3 52    
永谷園 
アンパンマンふりかけ
たまご
9 0.3 0.14 1.6 0.2 59    
Fe+Znふりかけ
たまご
12.3 0.4 0.3 2.1 0.2   1.2 2.4
Fe+Znふりかけ
12.2 0.3 0.3 2 0.3   1.2 2.4
Fe+Znふりかけ
のりごま
14 0.4 0.7 1.6 0.3   1.3 2.5
三島 お魚ふりかけ 8.7 0.61 0.29 0.89 0.25 198    
三島 大豆ふりかけ 11 0.74 0.55 0.85 0.14   4.5  
製 品
(1食当)
カロリー
(cal)
タンパク質
(g)
脂質
(g)
炭水化物
(g)
塩分
(g)
カルシウム
(mg)
鉄分
(g)
サバス
ジュニア プロテイン
マスカット風味
(無果汁)
52 6 0.1 6.8 0.13 100 4.5
サバス
ジュニア プロテイン
ココア味
50 6 0.6 5.1 0.2 420 4.6
ウイダー
ジュニア プロテイン
<ヨーグルトドリンク味>
78 8.4 0.4~1.4 9 0.03~0.1 500 4.6
ウイダー
ジュニア プロテイン
<ココア味>
74 8.4 0.8 8.2 0.25 500 4.6
セノビック
ミルクココア味
78 1.5 0.6 17 0.04~0.4 260 6
セノビック
ヨーグルト味
78 0.18 0.1 19 0.00~0.02 260 6
ウイダーin
バープロテイン
ベイクドチョコ
164 10 8.4 12.2 0.15    
ウイダーin
バープロテインバニラ
188 10 9.9 14.8 0.27    

●低身長に対するホルモン治療法とは?

現在のところ、背を伸ばす確実な方法として知られているのは、成長ホルモン分泌不全性低身長症などに対する成長ホルモン注射の治療、甲状腺機能低下症に対する甲状腺ホルモンの内服治療、そして、軟骨無形成症などに対して行われる特殊な治療法である脚延長手術の3つです。

●成長ホルモン療法ってどのような治療なのですか?

成長ホルモンは内服しても無効なので、注射することが必要です。投与量は体重1kg当たり1週間に0.5単位とすることになっています。以前は週に2~4 回通院して筋肉注射を受けねばならなかったのですが、インスリン注射などと同様、成長ホルモンも在宅で注射することが厚生労働省から認められてからは、自宅で毎日皮下注射することが可能となりました。正常児では睡眠のはじめの頃に大量の成長ホルモンが分泌されるので、これに似せて毎晩の注射により成長ホルモンが睡眠中に増えるようにするのが、もっとも自然です。実際、1週間の投与量が同じならば、週2~4回注射するよりも少量に分けて毎晩注射したほうが背を伸ばす効果があることが知られており、以前にくらべて有効性が増しています。

●成長ホルモン注射はどれくらい効果があるのですか?

成長ホルモン注射を開始すると、成長ホルモン分泌不全性低身長症のほとんどの子どもで成長が促進されます。治療前に年間3~4cmだった伸びが、治療開始後の最初の1年間では平均8cmほどの伸びを示します。この成長促進効果は2年目以降に年々弱まる傾向にありますが、根気よく続けることにより、少しづつ正常範囲の身長に近づけることができます。ですから、成長への効果についてはあせらずに、ゆっくりと待つ心構えが大切です。
また、最終身長は平均身長にまで達することもありますが、そこにまで達しない場合も多々あります。その点は、ひとりひとり状況が違うので、主治医との長いつき合いの中で自分に合った目標がはっきりしてくるはずです。

●成長ホルモン注射による副作用

成長ホルモン療法は基本的に身体の中に不足しているホルモンを補う治療です。どんな薬も100%安全な薬はなく、体質によっては、まれに頭痛、痙攣、耐糖能異常等の副作用が生じるケースもあります。
しかし、背を安全に確実に伸ばすには、成長ホルモン治療以外には、現在の医学では方法がありません。ホルモンと聞いただけで、副腎皮質ホルモンや性ホルモンを連想して拒否反応を示す方も少なくありません。
成長ホルモンはホルモンという名こそ付いていますが、むしろ骨、筋肉、内臓などの組織成長促進因子というべき物質できわめて安全です。糖尿病や特殊な肥満がない限り殆ど副作用を心配する必要もありません。もちろん白血病の心配もありません。注射への拒否反応を示す方々もおられますが、痛みの軽減には相当の工夫がなされており幼稚園の年中さんでも毎日続けられる程です。小学校高学年ぐらいになると自分で毎日 正確に注射しているお子さんも珍しくありません。
 親が中学、高校になってから急によく伸びたから大丈夫だろうと先延ばしせず、少なくとも小学校中学年くらいまでには是非相談に来ていただきたいものです。骨の成長が終了した後で(骨が固まった後で)、相談に来られ、もう1mmも伸びない現実をまのあたりにして、外来で泣き出すお子さんが今でも後を絶ちません。

●成長ホルモン療法の注意点

以下の病気を持っている患者さんには、成長ホルモン療法による治療は禁止または慎重に行う必要があります。

  • 糖尿病
    糖尿用の患者さんは糖や脂質の代謝が悪化しているため、身長の伸びが悪くなります。成長ホルモンには、血糖を上げる働きがあるため、成長ホルモンを投与すると糖尿病が悪化するケースが報告されています。このことから、糖尿病を持っている患者さんに対しては、成長ホルモン分泌不全を伴っている場合であっても原則的に成長ホルモンの投与は禁止されています。
  • 悪性腫瘍
    成長ホルモンは細胞を増殖させる働きがあります。そのため、悪性腫瘍のある子どもに投与すると腫瘍細胞を増殖させる可能性があるため、成長ホルモンの投与は原則的に禁止されています。

    一方、脳下垂体周辺にできた脳腫瘍による圧迫、その腫瘍の摘出や放射線などの治療によって下垂体組織が損傷または喪失した場合、成長ホルモンの分泌不全がみられることがあります。この場合は、腫瘍の摘出後、もしくは腫瘍の増殖を抑制した後、数年間再発が起こらないことを確認した上で、医師の判断によって成長ホルモン療法を行うことがあります。
  • 腎臓や心臓の病気
    成長ホルモンは水分を身体にためる作用があり、腎臓や心臓に病気を持つ患者さんに投与するとむくみの原因になりますので、担当の医師と相談しながら十分な観察を行って成長ホルモン療法を行います。 なお、慢性腎不全による低身長症の子どもに対しては成長ホルモンによる治療が行われています。
  • 脊椎側わん症
    側わん症をもつ子どもに成長ホルモン療法を行うと、側わんの程度が強くなることがありますので、このような場合は担当の医師にご相談下さい。

Q&A

01.成長ホルモン治療は、何歳から治療ができるのですか?
通常、成長ホルモン分泌不全による低身長が明らかになってくるのは、3~4歳過ぎです。低身長の程度にもよりますが、低身長の程度が強くなってこなければ本人も毎日の注射を受け入れやすくなる5~6歳ごろから開始すると良いと思います。(SGA性低身長症の場合には、3歳以上から開始できます。)早く始めるほど治療効果が大きいです。しかし、重症型で乳幼児期に低血糖を引き起こす場合には、乳幼児期から治療が必要なときがあります。低身長が疑われたら、すぐに受診して、なるべく早く検査を受け、必要に応じて治療を始めてください。
02.成長ホルモン治療は、何歳まで使えるのですか?
成長ホルモン治療は基本的には成人身長まで行いますが、治療の効果がない場合や重篤な副作用があった場合には終了となります。成人身長の定義は、年間の成長速度が1cm/年以下になったとき、または骨年齢が男子で17歳、女子で15歳に達した場合です。
03.いつ注射をすればよいのですか?
成長ホルモンは夜間、寝ている間に多く分泌されますので、注射も夜寝る前に行うのが一般的です。夜寝る前に行うのが無理な場合には、毎日同じ時間に注射するように心がけてください。
04.自分で注射するのは、何歳くらいからでしょうか?
小学校高学年になると、自分で注射ができるようになってきます。日頃から、保護者の方が、使用方法を具体的に繰り返しお子様に示しながら注射を行う事が重要で、お子様は抵抗なく注射ができるようになってきます。自分で注射ができる年齢は、お子様の性格や成長の度合いによって異なりますので、お子様にとってよい時期を見つけてあげてください。
05.寝る子は育つというのは本当ですか?
身長が伸びるのに必要な成長ホルモンは、深い眠りの時にたくさん分泌されます。十分に睡眠をとり、毎日規則正しく就寝・起床する習慣を身につけてください。
06.1歳6か月や3歳の検診で背が低いと言われたのですが、どうすればよいでしょうか?
低身長には、さまざまな原因があります。ご両親の身長が低いなど、体質的な低身長で治療する必要のない低身長がもっとも多いのですが、中には成長ホルモンの分泌不全や、甲状腺ホルモンの異常、骨の病気、染色体の問題、さらに脳の腫瘍などによる低身長の場合があります。そのため、検診で低身長を指摘されたら、小児科を一度受診してみてください。周囲から「心配しなくても、すぐに伸びる」といわれ、受診を迷っているうちに思春期になり、身長の伸びが止まってしまってから治療が必要な低身長であることがわかったという方もいらっしゃいますので、気になったら、まずは小児科を受診してみてください。
07.背をのばすサプリメントはありますか?
残念ながら、直接背をのばす効果のあるサプリメントはありません。日常生活においては、食事、睡眠、運動、周囲の環境等、すこやかに育つ環境を整えてあげてください。 日本小児内分泌学会のホームページに、「身長を伸ばす効果がある」と宣伝されているサプリメント等に関する学会の見解が掲載されています。
http://jspe.umin.jp/
08.背をのばすために良い食事を教えてください。牛乳は効果がありますか?
体の成長にもっとも大切なのはタンパク質です。タンパク質は、体のあらゆる細胞を作る大切な栄養素であり、免疫力を高めたり、酵素やホルモンの産生にも関わっています。タンパク質は肉や魚、卵、乳製品、豆腐や豆類に多く含まれていて、それぞれ栄養価が異なります。まんべんなくバランスよく食べましょう。タンパク質だけではなく、「脂肪」、「炭水化物」、「ミネラル」、「ビタミン」、などの成長に欠かすことのできない栄養素をバランスよくとるようにしましょう。また、牛乳はカルシウムが多く含まれているので、効果があると思う方がいらっしゃいますが、カルシウムは骨を強くしますが、直接、身長を伸ばす作用はありません。あくまでもバランスのよい食事を心がけてください。
09.成長ホルモン治療は、どのようにして受けられるのですか?
トップページ > 治療までの流れ | 診察から治療までの流れ
をご覧ください。
http://www.nordicare.jp/treatment/
10.複数のGH負荷試験の中で、1つの検査で6ng/mL以上の分泌が認められたので治療の適応がないと言われてしまいましたが、このまま放置していていいのですか? いつか再検査を受けるべきですか?
身長が標準より低くても、さまざまな検査の結果、病的な低身長ではないと判断されて、成長ホルモン補充療法の対象にならないお子さんもいます。このようなお子さんの中には、いまは基準を満たさなくても、年齢が進むに従って成長がいっそう鈍る場合や、将来、性ホルモン補充療法を始める必要がある子どもが含まれていることがあります。定期的に、たとえば思春期が始まるまでは年1回、思春期が始まる頃になったら春、夏、冬の長期休暇の際に来院してもらい、診察や検査をすることもあります。遠方で定期的な来院が難しい場合は、成長曲線をお渡しして学校や幼稚園で行われる身体検査の結果を記入してもらい、「成長曲線から外れたら来院してください」とお話しすることもあります。専門の先生にご相談下さい。
11.生理が来ると身長の伸びは止まるのですか?
成長するにつれて脳の下垂体が成熟すると、そこで性腺刺激ホルモンがたくさんつくられるようになり、その結果、性腺(男子では精巣、女子では卵巣)が刺激されて、発育が促されます。すると、性腺でつくられる性ホルモンのはたらきが活発になり、男女ともに二次性徴と呼ばれる変化が起こってきます。女子では乳房がふくらみ、皮下脂肪が増えて女らしい体つきになります。男子では精巣やペニスが少しずつ大きくなり、筋肉量が増えて男らしい体になります。こうした大きな変化の時期を思春期と呼ぶのです。思春期には、活発になった性ホルモンの影響で、身長もぐんぐん伸びます。これを「思春期のスパート」といいます。女子の思春期開始の平均年齢は10歳で、それから2年もすると初経がみられます。思春期の3~4年がすぎると身長の伸びも次第に少なくなり、15歳ころには成人身長に達します。思春期が早く開始した場合には、専門の先生にご相談下さい。

成長ホルモン治療を受けられる小児は限られています!

成長ホルモン治療が健康保険の適用となるのは骨端線閉鎖を伴わない次の疾患における低身長

  • 成長ホルモン分泌不全性低身長症
  • ターナー症候群
  • 慢性腎不全
  • プラダー・ウィリー症候群
  • 軟骨無形成症
  • SGA性低身長症(但し、小児慢性特定疾病には含まれない)

成長ホルモン治療で利用できる医療費助成制度

成長ホルモンは非常に高価な薬剤で、低身長の原因や患者さんの体重にもよりますが、年間約100~700万円くらいの薬代が必要となります。ただし、成長ホルモン治療の診断基準を満たせば、公的保険診療を行うことが可能となります。また、成長ホルモン治療には、保護者の医療費負担額を軽減するさまざまな医療費助成制度が設けられています。なお、こうした助成を受けるにはいくつかの手続きが必要となります。

成長ホルモン治療に利用できる疾病別の医療費助成制度

成長ホルモン治療に利用できる疾病別の医療費助成制度

成長ホルモン治療にかかる医療費の各制度による負担割合

通常の保険医療は自己負担部分を除き、みなさんが加入している公的医療保険による医療費の支払いになります。医療費が一定額を超えて高額になると「高額療養費制度」の適応になります。
さらに、各種の医療費助成制度※(小児慢性特定疾病の医療費助成制度など)を利用することができれば、自己負担額はより軽くなります。 ※ 各種の医療費助成制度には所得制限、年齢制限など、独自の認定基準があります。

医療費の自己負担割合の違い(義務教育就学時以降~69歳)

監修:公立大学法人 福島県立医科大学 ふくしま国際医療科学センター 特命教授
甲状腺・内分泌センター長 横谷 進 先生

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Clinic Info

医院名
おおこうち内科クリニック
住所
〒495-0015
愛知県稲沢市祖父江町
桜方上切6-7
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診療時間
午前 9:00~12:00
午後 16:00~19:00
休診日
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日曜、祝日

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【2019年 春】
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